原子力発電所 wikipedia|無料辞書
この項では主に原子力発電の施設とその問題点について扱う。
・原子力発電の原理や仕組み、放射線の影響などについては、
原子力発電を参照のこと。
◆ 歴史
1942年、シカゴの
エンリコ・フェルミが、実験炉で原子力発電の原理となる核分裂の連鎖反応を行うことに成功した。そして原子力発電は
1951年に発電を行った実験炉、
EBR-Iから始まる。EBR-Iの当初の発電容量は1kWであった。その後、各国で原子炉の建設(世界最初の原子力発電所(商用発電所含む)は、
1954年6月に運転を開始した
ソ連の
オブニンスク発電所[『日本原子力学会誌』Vol.49]。他にも、
イギリス、
カナダ、
フランス、
ノルウェーなどで運転が行われることになる)、法整備(例えばアメリカの
マクマホン法(1946年7月)など)、国同士での協定の締結(西側諸国に対抗してソ連を中心とした締結など)といった動きが進むことになる。そして1954年7月、国連において原子力に関わる国際会議、第1回ジュネーブ会議が開催された
。
西側において初めての商用原子力発電所となるのはイギリスの
コールダーホール1号炉である。運転開始は1956年10月17日であり、出力6万キロワット、炉の形式は
黒鉛減速炭酸ガス炉(GCR)であった。後にこの形式の炉はコールダーホール型、あるいは
マグノックス炉と呼ばれた。なお、コールダーホール原発は
2007年9月、老朽化のため爆破解体された。
フランスでは、
1964年2月に運転を開始した
シノンA1号炉が最初である。出力8万4千キロワット、炉の形式はGCRであった。
その後、原子力発電所は発電に際していくつかの問題を抱えているため(後述の
原子力発電#問題点を参照)、
原子力撤廃の流れがあったが、原油の価格高騰と
地球温暖化防止を背景として、原子力発電所の建設を推進する動きが出てきている
[『フジサンケイビジネスアイ』2006年11月2日付配信]。
しかし、
2000年代後半に鋼材などの材料費が高騰し(例えば、アメリカで150万キロワットの原子炉を建造する場合、
2005年くらいには約30億ドルかかったのが、
2008年には約70億ドルとなった
[「原発巡り絡まる思惑 共和党マケイン氏の推進策が波紋」『日経ビジネスオンライン』日経BP社、2008年7月15日付配信])、原子力発電所は政府の支援抜きには語れない存在となっていった
。
◇ 日本の歴史
最初の商用原子力発電は
1966年(昭和41年)
7月25日に
東海発電所で始まった。東海発電所の出力は16万6千キロワットであり、炉の形式はイギリスから輸入されたコールダーホール型と呼ばれた黒鉛減速炭酸ガス炉である。しかしこの炉を日本に輸入するには重大な欠陥があった。それは、イギリスには地震がないため耐震設計が全く考慮されていなかったのである。そのため日本向けに改良を施すこととなり、導入が当初の予定より大幅に遅れることとなった。
その後、日本はアメリカの技術を導入し、技術力を高めていった。
柏崎刈羽原子力発電所は、世界最大の発電量を誇る原子力発電所である。
◆ 世界の原子力発電所設備容量
世界の原子力発電所設備容量
(2005年12月末現在 日本原子力産業会議調べ)
| アメリカ | 102,745 | 103 | - | - | 102,745 | 103 |
| フランス | 66,020 | 59 | 1,600 | 1 | 67,620 | 60 |
| 日本 | 48,222 | 54 | 16,658 | 13 | 64,880 | 67 |
| ロシア | 23,556 | 31 | 4,070 | 5 | 27,626 | 36 |
| ウクライナ | 12,818 | 14 | 3,000 | 3 | 15,818 | 17 |